語根と型、そして辞書
A1 الجَذْرُ والوَزْن 22 / 70
要点
アラビア語の語彙は、平坦な単語の一覧ではありません。格子です。一つの軸には、少数の子音の組、語根(الجَذْر)が座り、意味の領域を担います。もう一つの軸には、鋳型の組、型(الوَزْن)が座り、これがどんな種類の語かを言います。كِتابٌ، كاتِبٌ، مَكْتَبٌ と مَكْتَبَةٌ はみな語根 ك-ت-ب を共有し、書くことに関わります。مَكْتَبٌ، مَلْعَبٌ と مَطْعَمٌ はみな型 مَفْعَلٌ を共有し、「それを行う場所」です。アラビア語のほとんどすべての語が、この交点の一つに座り、両方の軸が見えるようになれば、新しい語彙のページは雑音に見えなくなります。
いまこれを学ぶ、実務上のはっきりした理由もあります。本格的なアラビア語の辞書は、つづり順ではありません。語根 順です。مَكْتَبَةٌ は م の下ではなく、ك の下、ك-ت-ب のブロックの中、كَتَبَ と كِتابٌ の隣にあります。語を語根まで剥がせなければ見つけられず、最初の一年は何も引けないまま過ごすことになります。このレッスンが渡すのは、命名の体系(語を فعل に当てはめて量ること)、A1 で見分ける価値のある型、剥がしの練習、そしてだれもが負ける一つの落とし穴、و または ي を含む語根です。
規則
1. 語根は子音だけです。 アラビア語の語根のほとんどは、決まった順の子音三つです。ك-ت-ب、د-ر-س、ك-ب-ر、ل-ع-ب。母音は決してその一部ではありません。語根は語ではなく、語として発音されることもありません。番地であり、語族が住む棚です。少数の語根は子音が四つです(ت-ر-ج-م から تَرْجَمَ「彼は翻訳した」、مُتَرْجِمٌ「翻訳者」)。レッスン48まで無視してかまいません。
2. 型は、ものさしとして使う語 فعل です。 アラブの文法家は語の形を語る方法が要り、語根 ف-ع-ل(「行うこと」)を取り、ものさしにしました。型では、ف が第1根字、ع が第2根字、ل が第3根字を表します。鋳型のほかのもの、余分な子音、母音のすべて、ة、シャッダは、印刷どおりそのまま残ります。ですから:
- مَكْتَبٌ:ك が ف の枠、ت が ع の枠、ب が ل の枠を埋めます。م と母音は鋳型のものです。この語は 型 مَفْعَلٌ の上 にあります。
- كاتِبٌ:同じ三文字が同じ順ですが、いまは第一のあとに長い ا、最後の前にカスラがあります。この語は 型 فاعِلٌ の上 にあります。
だからアラビア語の教師は、形を一字ずつ述べる代わりに「فاعِل です」と言います。語の隣で型を声に出して言うことを覚えてください。كاتِبٌ فاعِلٌ، مَكْتوبٌ مَفْعولٌ。そうすると形が定着し始めます。
3. 一つの語根、一つの語族。 次の節の表は、ك-ت-ب の語族を全部組みます。過去の動詞、現在の動詞、本、本(複数)、書き手、書かれたもの、机、図書館、書くという行為です。九つの語、一組の子音、九つの異なる鋳型。動詞と名詞が同じ語族に入ることに注意してください。アラビア語は、英語が「write」を、見た目の無縁な「clerk」「desk」「library」から分けるようには分けません。日本語も同じで、語根では結びません。
4. 語根が与えるのは領域であり、定義ではありません。 これがこの体系の限界であり、初日に受け入れておく価値があります。ج-م-ع、「集めること」から、アラビア語は جَمَعَ「彼は集めた」、مَجْموعَةٌ「グループ」、مُجْتَمَعٌ「社会」、جامِعٌ「モスク」、جامِعَةٌ「大学」を作ります。どれも一種の集まりであり、どれ一つとして推測できたものではありません。مَكْتَبَةٌ は「書く場所」ではなく、図書館です。ك-ت-ب からアラビア語は、陸軍の大隊 كَتيبَةٌ まで作ります。ですから語根は 整理 と 検索 に使い、語を発明したり正確な意味を当てたりするためには使わないでください。
5. 剥がしの練習。 語根を見つけるには、この順で語を分解します。
- الـ と、端に付いたものを取り除きます。先頭に書き込まれた前置詞(بِـ، لِـ، كَـ)、末尾の代名詞(ـهُ، ـها، ـي)。
- 語尾を取り除きます。格の母音またはタンウィーン、ة、複数語尾(ـونَ، ـينَ، ـاتٌ)。
- 語の中の長母音 ا، و، ي を消します。長い ا が根字になることはありません。長い و や ي はたいてい鋳型のものですが、いつもではありません。下の規則9が、それが変装した根字である場合そのものです。
- アラビア語が型を作るのに使う10文字のどれかを消します。覚えやすい一語にまとまっています。سَأَلْتُمونيها、すなわち س، أ، ل، ت، م، و، ن، ي، ه، ا です。
- 残ったもの、もとの順のまま、が語根です。ちょうど三文字を見込んでください。
作業例:المَكْتَبَةُ は الـ と ـةُ を失い、مكتب が残ります。م は型の文字、مَفْعَلَةٌ は既知の鋳型なので、語根は ك-ت-ب です。مُدَرِّسونَ は ـونَ と接頭辞 مُـ を失い、درس が残ります。語根は د-ر-س です。بِكِتابِهِ は بِـ と ـهِ と長い ا を失い、ك-ت-ب が残ります。مَلاعِبُ は م と ا を失います。ل-ع-ب。
6. 覚え方が挙げるのは容疑者であり、犯人ではありません。 その10文字のどれも、本物の根字にもなり得ます。مَلِكٌ「王」は م-ل-ك の下にあり、ل-ك の下ではありません。سَأَلَ「彼は尋ねた」は س-أ-ل、نَهْرٌ「川」は ن-ه-ر、مَدينَةٌ「都市」は م-د-ن です。安全確認は算数です。剥がした結果が子音三つ未満なら、剥がしすぎです。いちばんありそうなものを戻してください。
7. シャッダは、あるときは一字、あるときは二字です。 مُدَرِّسٌ では、重なった ر は鋳型のもので、語根は普通の三文字 د-ر-س です。しかし مَرَّ「彼は通った」と مَدَّ「彼は伸ばした」では、重なり そのもの が語根です。م-ر-ر と م-د-د で、第2と第3の文字が同一です。上と同じ算数を使ってください。重なりを解けば子音が二つしか残らないなら、重なった文字は二回数えます。レッスン49が、この類の動詞をきちんと扱います。
8. 辞書は語根順です。 本物のアラビア語辞書は、第1根字、次いで第2、次いで第3のアルファベット順です。各語根の下にブロックがあります。まず基本の動詞、次いで親族、次いで名詞です。ですから ك-ت-ب の語族の九語はみな、ك の下の一か所に印刷され、مَكْتَبَةٌ، مَكْتوبٌ、مُكاتَبَةٌ は م の下に ありません。現代のオンライン辞書は、表層の語を貼れば見つけてくれますが、それでも語根を示し、語根こそが語族全体を一度に見せるものです。自分の単語帳も同じように整理すれば、労力は半分になります。
9. 弱い語根が落とし穴です。 ごくありふれた多くの語根では、三文字の一つが و または ي であり、その文字は隠れます。長母音に変わる、末尾で ى になる、あるいはまったく消えます。ページ上の語は子音が二つしかないように見え、初学者は間違った場所を探します。
- قالَ「彼は言った」は ق-و-ل の下にあり、ق-ا-ل の下ではありません。アリフが根字になることはありません。
- باعَ「彼は売った」は ب-ي-ع の下にあります。
- مَشى「彼は歩いた」は م-ش-ي の下にあります。
- بابٌ は ب-و-ب、بَيْتٌ は ب-ي-ت、دارٌ は د-و-ر です。
取り戻すコツは、その語の親族を見ることです。隠れた文字はたいてい語族のどこかで戻ってくるからです。يَقولُ は قالَ の و を示し、يَبيعُ は باعَ の ي を示し、أَبْوابٌ は بابٌ の و を示し、دُورٌ は دارٌ の و を示します。子音二つの検索が失敗したら、空いた枠に و を入れ、次いで ي を試してください。どちらかがほとんどいつも当たります。
10. 語根をまったく持たない語もあります。 借用語(بَنْكٌ، فيلْمٌ، تِلْفِزْيونٌ)と、小さな機能語(مِنْ، فِي، عَلى، هَلْ)は、語根から作られていません。辞書は、語全体としてアルファベット順に載せるだけです。剥がそうとしないでください。
語形と文型
ك-ت-ب の語族を、全部組み上げたものです。九つの鋳型、一つの骨格:
| الكَلِمَة | الوَزْن | 訳 |
|---|---|---|
| كَتَبَ | فَعَلَ | 彼は書いた |
| يَكْتُبُ | يَفْعُلُ | 彼は書く |
| كِتابٌ | فِعالٌ | 本 |
| كُتُبٌ | فُعُلٌ | 本(複数) |
| كاتِبٌ | فاعِلٌ | 書き手、書記 |
| مَكْتوبٌ | مَفْعولٌ | 書かれた |
| مَكْتَبٌ | مَفْعَلٌ | 机、事務所 |
| مَكْتَبَةٌ | مَفْعَلَةٌ | 図書館、書店 |
| كِتابَةٌ | فِعالَةٌ | 書くこと(行為) |
A1 で見て見分けておく価値のある型、例を二つずつ:
| الوَزْن | 例 | 例 | 鋳型の働き |
|---|---|---|---|
| فاعِلٌ | كاتِبٌ(書き手) | دارِسٌ(学ぶ人) | それを行う者 |
| مَفْعولٌ | مَكْتوبٌ(書かれた) | مَعْروفٌ(知られた、有名な) | それが行われる対象 |
| مَفْعَلٌ | مَكْتَبٌ(事務所) | مَلْعَبٌ(競技場) | その場所 |
| مَفْعَلَةٌ | مَكْتَبَةٌ(図書館) | مَدْرَسَةٌ(学校) | ة 付きのその場所 |
| فِعالٌ | كِتابٌ(本) | حِسابٌ(請求、勘定) | それに関わるもの |
| فَعّالٌ | خَبّازٌ(パン屋) | نَجّارٌ(大工) | 従事する職業 |
レッスン10ですでに出会った複数の鋳型三つ、いまは型の名を付けて:
| الوَزْن | 単数 ← 複数 | 単数 ← 複数 |
|---|---|---|
| أَفْعالٌ | قَلَمٌ ← أَقْلامٌ | بابٌ ← أَبْوابٌ |
| فُعولٌ | بَيْتٌ ← بُيوتٌ | دَرْسٌ ← دُروسٌ |
| فُعَلٌ | غُرْفَةٌ ← غُرَفٌ | دَوْلَةٌ ← دُوَلٌ |
弱い語根:語がどこに載るか、そして و または ي を示す親族:
| الكَلِمَة | الجَذْر | それを示す親族 |
|---|---|---|
| قالَ | ق-و-ل | يَقولُ |
| باعَ | ب-ي-ع | يَبيعُ |
| مَشى | م-ش-ي | يَمْشي |
| بابٌ | ب-و-ب | أَبْوابٌ |
| بَيْتٌ | ب-ي-ت | بُيوتٌ |
| دارٌ | د-و-ر | دُورٌ |
| سَيّارَةٌ | س-ي-ر | يَسيرُ |
| مُسْتَشْفًى | ش-ف-ي | 末尾の ى が ي |
意図して外したもの:九つの派生動詞の型(レッスン46〜48)、マスダルの型(レッスン54)、分詞と場所名詞の体系の全体(レッスン53)です。A1 では、テキストの中でこれらの形を見分けることが必要であり、自分で作ることではありません。
例文
| العربية | 日本語 |
|---|---|
| كاتِبُ هٰذِهِ الرِّسالَةِ صَديقي القَديمُ. | この手紙の書き手は、私の古い友人です。 |
| الكُتُبُ فِي المَكْتَبَةِ، وَالقَلَمُ عَلَى المَكْتَبِ. | 本は図書館にあり、ペンは机の上にあります。 |
| كَتَبَ الطّالِبُ دَرْسَهُ فِي البَيْتِ. | その学生は家で自分のレッスンを書きました。 |
| اِسْمُ هٰذا الشّارِعِ مَعْروفٌ فِي المَدينَةِ. | この通りの名は、その都市でよく知られています。 |
| هٰذا مَكْتوبٌ بِاللُّغَةِ العَرَبِيَّةِ. | これはアラビア語で書かれています。 |
| أَبي خَبّازٌ وَجَدّي نَجّارٌ. | 父はパン屋で、祖父は大工です。 |
| مَلْعَبُ المَدْرَسَةِ كَبيرٌ وَجَديدٌ. | その学校の競技場は大きくて新しいです。 |
| غُرَفُ البَيْتِ صَغيرَةٌ، وَأَبْوابُها قَديمَةٌ. | その家の部屋は小さく、ドアは古いです。 |
| دُروسُ اليَوْمِ سَهْلَةٌ. | 今日のレッスンは易しいです。 |
| مَشى الوَلَدُ إِلَى المَدْرَسَةِ. | その男の子は学校まで歩きました。 |
| باعَ التّاجِرُ بَيْتَهُ القَديمَ. | その商人は自分の古い家を売りました。 |
| المُسْتَشْفى قَريبٌ مِنَ المَكْتَبَةِ الجَديدَةِ. | その病院は新しい図書館の近くです。 |
| قالَ المُدَرِّسُ: الكِتابَةُ سَهْلَةٌ. | 教師は言いました。書くことは易しい、と。 |
| فِي الجامِعَةِ طُلّابٌ مِنْ كُلِّ دُوَلِ العالَمِ. | その大学には、世界のすべての国からの学生がいます。 |
よくある間違い
- مَكْتَبٌ ← م-ك-ت -> مَكْتَبٌ ← ك-ت-ب:مَفْعَلٌ の م は鋳型のものであり、語根のものではありません。根字を落としてその席を空けてはいけません。
- مُسْتَشْفى ← م-س-ت -> مُسْتَشْفًى ← ش-ف-ي:مُسْتَـ は型の文字の塊であり、末尾の ى は変装した第3根字 ي です。この語は ش の下に載ります。
- الكِتابُ ← ا-ل-ك -> الكِتابُ ← ك-ت-ب:الـ は冠詞であり、語根の一部ではありません。何より先に剥がしてください。
- كِتابَةٌ ← ك-ت-ا-ب -> كِتابَةٌ ← ك-ت-ب:語の中の長い ا は、鋳型 فِعالَةٌ の母音です。語根は子音で数え、三つあります。
- مُدَرِّسٌ ← د-ر-ر-س -> مُدَرِّسٌ ← د-ر-س:ここではシャッダは型の一部なので、ر は一回数えます。(مَدَّ では語根そのものの重複です。م-د-د。)
- قالَ ← ق-ا-ل -> قالَ ← ق-و-ل:アリフが根字になることはありません。يَقولُ が、過去が飲み込んだ و を示します。
- بابٌ ← ب-ا-ب -> بابٌ ← ب-و-ب:名詞でも同じ落とし穴であり、複数 أَبْوابٌ が欠けた文字を無料で渡します。
- مَدينَةٌ ← د-ي-ن -> مَدينَةٌ ← م-د-ن:سَأَلْتُمونيها が挙げるのは、 足してよい 文字であり、いつも足されている文字ではありません。子音三つまでしか剥がさないでください。
- مَكْتَبَةٌ = 「だれかが書く場所」 -> مَكْتَبَةٌ = 「図書館、書店」:語根が教えるのは近所であり、番地ではありません。意味は必ず辞書で確かめてください。
- تِلْفِزْيونٌ ← ت-ل-ف -> تِلْفِزْيونٌ には語根がありません:借用語は鋳型の上に作られず、あるがままアルファベット順に載ります。
ヒント
- 新しい語はどれも、余白に語根を付けて単語帳に書いてください。مَكْتَبَةٌ(ك-ت-ب)、مُدَرِّسٌ(د-ر-س)。3秒で、単語リストが地図になります。
- 語の直後に型を声に出して言ってください。كاتِبٌ فاعِلٌ، مَكْتوبٌ مَفْعولٌ، مَلْعَبٌ مَفْعَلٌ。形に名を付けることが、次のテキストでそれに気づかせます。
- 語族を一つ、ك-ت-ب か د-ر-س のどちらか、完全に覚え、型紙にしてください。未知の مَـ の語に出会ったら、「型紙のどの枠か」と聞いてください。
- مَـ または مُـ で始まり、子音があと三つある語は、ほとんど م 語根ではありません。まず後ろの三子音を試してください。绝大多数で当たります。
- 検索が失敗したら、子音を数えてください。二つなら、本物の根字を剥がしたか、語根が弱いかです。隙間に و を入れ、次いで ي を試してください。
- 複数と現在をX線として使ってください。بابٌ ← أَبْوابٌ، دارٌ ← دُورٌ، قالَ ← يَقولُ。単数が隠す文字を露出します。
- いまは、先頭に余分な子音が付く型(تَـ، اِنْـ، اِسْتَـ)は無視してください。しばらくは語全体として出会い、レッスン46〜48がその背後の体系を示します。